同じ革靴を8年以上履き続けている、よしじゅん(@yoshi_jun516)です。
革靴の寿命って、何で判断するかわかりますか?
寿命に近づいた革靴は修理したほうがお得なのか、買い替えたほうがお得なのか気になりますよね。
- 「革靴の寿命っていつなの?」
- 「修理や買い替えの目安は?」
- 「寿命の伸ばす方法ってないの?」
と悩んでいる人の疑問を解決できる記事です。
まだ大丈夫と思っていても、周りからはみすぼらしく見られているかもしれませんよ?
もう履けないかも…と思っていた、あなたの大切な靴が蘇ります。
年間35,000足以上のクリーニング実績!
ネットで注文して、家に居たままクリーニングに出せる。
実際に「くつリネット」を利用した革靴のビフォーアフターをこちらの記事で紹介しています。
靴のクリーニングサービス「くつリネット」を実際に使ったので、ビフォーアフターの写真とともに本音でレビューします。 「クリーニングで靴の様子がどれくらい変わるんだろう?」 「靴のクリーニングに興味があるから、評判が知りたい!」[…]
革靴についてもっと詳しくなれる記事は以下にまとめています。
ソールがすり減ったら革靴の寿命
ソールがすり減り、薄くなった革靴は寿命に近い状態です。
ソールが磨り減った状態
5年履き続けたスコッチグレインの革靴のソールの様子です。
レザーソールがすり減ると革部分が破れて、中の芯材が見えてきます。
完全に寿命をむかえています。
ラバーソールの革靴は単純にラバー部分が薄くなってきます。
滑りにくくするためにギザギザが付いている場合は、ギザギザの溝が減ってきます。
歩きやすさに影響し、疲れやすくなってしまう
ソールがすり減った革靴はクッション性が無くなっています。
歩いた時に地面から伝わってくる衝撃が強くなり、足に負担がかかってしまいます。
地面はあなたが思っている以上に凸凹が多く、革靴が足を守ってくれています。
ソールがすり減った革靴で歩いていると、小石などを踏んだ時に足が痛くなってしまうことも…
ソールが交換できる革靴と、できない革靴の違い
革靴の製法によって、ソールが交換できるのか、できないのか違ってきます。
何回までソールを交換できるかも違い、それが値段にも反映されます。
ソールが交換できる革靴とできない革靴一覧
製法 | ソール交換回数 | 革靴の寿命 | 値段 |
---|---|---|---|
グッドイヤーウェルト製法 | 4~5回 | 10~20年 | 高い 40,000円以上 |
マッケイ製法 | 1~2回 | 5~10年 | 中間 20,000~40,000円 |
セメンテッド製法 | 不可能 | 1~2年 | 安い 20,000円以下 |
グッドイヤーウェルト製法の革靴はソールを4~5回交換ができる
伝統的な作り方のグッドイヤーウェルト製法が一番長持ちする革靴です。
アッパー(甲革)を直接縫わず、はみ出したコバとソールを塗っているため簡単に分解できる作りになっています。
状態にもよりますがソールの交換を4、5回できて、10年は履き続けられます。
グッドイヤーウェルト製法は製造の工程が複雑で、コストがかかるため高価格帯の革靴(4万以上~)で採用されることがほとんどです。
有名高級ブランドはほとんどがグッドイヤーウェルト製法で作っています。
日本の革靴ブランドでは
- スコッチグレイン
- リーガル(高価格帯)
がグッドイヤーウェルト製法を採用しています。
リーガルについて詳しくまとめた記事はこちらで紹介しています。
日本人のなかで一番知名度が高い革靴ブランドといえばリーガル。リーガルの革靴はデザイン、特徴ごとにラインナップがとても豊富です。正直どれを選んだらいいか、わからないですよね?数多くあるリーガルの革靴の中からデザイン別、[…]
マッケイ製法の革靴はソールを1~2回交換できる
マッケイ製法もソールを交換できる製法です。
アッパーの革とインソール(中敷)とソールをまとめて縫い上げて作られます。
グッドイヤーウェルト製法に比べると1~2回しか交換できませんが、そのぶん製造工程が減ってコストが下がっています。
中価格帯~高価格帯(2万~4万ぐらい)で採用されています。
日本の革靴ブランドだと
- リーガル
- クラインクラシコ(Queen Classico)
がマッケイ製法を採用しています。
セメンテッド製法の革靴はソールの交換ができない
セメンテッド製法で作られた革靴はソール交換が難しいです。
アッパーの革とソールを接着剤でくっつけて作られます。
一度ソールを剥がすとアッパー側もボロボロになってしまいます。
質のいい革靴を作っているブランドとして「ケンフォード(リーガルの兄弟ブランド)」がセメンテッド製法を採用しています。
ケンフォードについて詳しくまとめた記事はこちらで紹介しています。
革靴のブランドは数多くありますが、低価格で本革を利用していて、なおかつ高品質のものはほとんどありません。良い革靴が欲しいけど予算が1万円くらいしかない…そんなあなたに、リーガルの弟分として生まれたブランド「ケンフォード」を紹[…]
寿命を迎えた革靴は 修理or買い替え どっちがお得?
革靴は修理と買い替え、どっちのほうお得なのか迷いますよね?
トータルコストでどっちがお得か比較しました。
トータルコストで比較すると、セメンテッド製法を買い替えがお得
計算しやすいように12年間のトータルコストを比較します。
【比較条件】
- ソールの交換は3年に1回
- ソールの交換費用は15,000円(スコッチグレイン公式リペアショップとほぼ同額)
- グッドイヤーウェルト製法の革靴を50,000円
- マッケイ製法の革靴を30,000円
- セメンテッド製法の革靴を10,000円、2年で交換する
製法 | 革靴の値段 | ソール交換費用 | 必要な足数 | トータルコスト |
---|---|---|---|---|
グッドイヤーウェルト製法 | 50,000円 | 15,000円×3回 | 1足 | 95,000円 |
マッケイ製法 | 30,000円 | 15,000円×1回 | 2足 | 90,000円 |
セメンテッド製法 | 10,000円 | 不要 | 6足 | 60,000円 |
計算式 (革靴の値段×ソール交換費用)×必要な足数=トータルコスト
セメンテッド製法の革靴を買い替え続けていくことが一番お得になりました。
グッドイヤーウェルト製法、マッケイ製法はソール以外が痛んでいた場合、追加で費用が発生します。
お金に変えられない価値を重視するならグッドイヤーウェルト製法やマッケイ製法の革靴
金額だけ考えるとセメンテッド製法の革靴が一番ですが、履き心地や革質を重視する場合はグッドイヤーウェルト製法にはマッケイ製法が優れています。
セメンテッド製法の革靴は量産品として扱われがちなので、質の面からするとちょっと劣ってしまいます。
また、何度も修理しながら履いていると愛着がわいてきます。
お手入れの仕方次第で革の風合いもどんどん変わっていきます。
「一つの革靴を大切に扱いたい!」というお金に変えられない価値を重視するならグッドイヤーウェルト製法やマッケイ製法の革靴がおすすめです。
ソール以外で革靴の寿命、買い替えの判断
ソール以外の部分が痛んでしまった場合も革靴の寿命となります。
アッパー(甲の革)の傷み具合で判断
アッパーの傷み具合で革靴の寿命を判断することができます。
アッパーは歩いていると、木の枝などの突起物、自分が履いている革靴のヒール部分に擦って傷ついてしまうことがあります。
下の画像は駐車場のコンクリートブロックで引っかけて傷つけてしまった傷です。
革は一度傷がついてしまうと、完全に元に戻すことはできません。
目立たなくする方法はありますが、限度があります。
目立つ傷ができて、靴クリームなどで隠すことができなくなったら買い替え時です。
ヒール部分の削れで判断(ソールの一部)
ヒール部分の削れ具合で、革靴の寿命、修理の判断基準になります。
ヒールは1番痛みやすい部分で、ソールの一部でもあります。
革靴のヒールは2層に分かれています。
ヒールベース(積み上げ)と化粧ゴムに分かれ、ヒールリフトが上に乗っかっているイメージです。
化粧ゴムは簡単に交換することができますが、ヒールベースは交換がとても難しいです。
ヒールの削れ具合がヒールベースに到達していた場合、買い替え時です。
- 自分の足に合わない、大きめの革靴を履いている
- 革靴の靴紐を緩く結んでいる
ヒールが削れやすい人は、どちらかに当てはまっている人がほとんど。
かかと内側の傷みで判断
長く革靴を履いていると、かかとの内側が痛んできます。
かかとの内側が破れてきた時は買い替えを検討しましょう。
かかと内側の傷み修理はリーズナブルで、3.000円ほどで修理できます。
革靴のそり返りで判断
革靴は履き終わった後、シューツリーを入れて保管しないと足の付け根に履きシワが残ってしまいます。
この履きシワがくっきり残ってしまうと、だんだん革靴がそり返ってきます。
そり返り具合が激しくなった場合、買い替え時です。
画像はそり返った革靴(左側)と、きれいな革靴(右側)の比較です。
革靴のそり返りは履くことに問題はありませんが、見た目が悪くなってしまいます。
革靴の手入れをまともにしていない人と思われてしまいますので、革靴が反り返って来たら買い替えを検討しましょう。
革靴からの臭いで判断
革靴の嫌な臭いで悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
耐えられない臭いになってしまった場合、買い替え時です。
嫌な臭いの原因は雑菌です。
- 革靴をローテーションさせて履く
- 履き終わったらシューツリーを入れて保管する
- 風通しの良いところで保管する
- 雑菌の繁殖を抑えるシュースプレーをかける
以上の4つが雑菌の繁殖を抑えるのに効果的な方法です。
革靴が臭いと悩んでいる人におすすめの対策を紹介した記事はこちらです。
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少しでも長く履くために!革靴の寿命を伸ばす方法
革靴を少しでも良い状態で履くために、心掛けてほしいことをまとめました。
革靴を履くときは靴ベラを使う
革靴を履くときは必ず靴ベラを使ってください。
かかとを踏み潰すように靴を履き、そのあとつま先でトントンと履くのは絶対にやめましょう。
革靴のつま先あたりのコバと呼ばれる部分の塗装も剥がれて、むっちゃダサい革靴が出来上がります。
かかとも踏み潰すと芯材が痛み、シワができて後ろから見るとひどいことに…
ちょっとめんどくさくても、革靴を痛めないために靴ベラを使ってください。
出先で靴ベラが無い!という方や、営業先で借りるわけには…という方は携帯靴ベラを利用してください。
私はスーツのサイドポケットにすっぽりと入るサイズの「アビホーン 携帯靴ベラ」を愛用しています。
天然素材の水牛の角を使った世界に一つだけの靴ベラで、手触りも良く使い勝手バツグンです。
靴を履くときの便利アイテム、靴ベラ。靴の脱ぎ履きをサポートしてくれて、痛みやすいカカトへのダメージを減らしてくれます。 本記事では天然素材の水牛の角を使った世界に一つだけの靴ベラ「アビホーン 携帯靴ベラ」を[…]
革靴を脱ぐときに靴紐を緩める
ちょっと手間ではありますが、靴紐は毎回緩めるようにしてください。
靴紐を緩めずに脱いでしまうと、靴紐を通す穴が痛んだり靴紐がちぎれやすくなります。
また革靴に足をねじ込むことになるのでアッパーの革も傷みやすくなります。
また「靴紐を緩めずに革靴が履けているよ!」という人は間違いなくヒールがすぐ削れます。
上から二つ目の穴が通る紐まで緩めるとかなりスムーズに脱ぐことが出来ます。
同じ靴を毎日履かず、3足以上の革靴でローテーションさせる
革靴をローテーションさせて履くと圧倒的に長持ちします。
この汗が完全に乾くまで、約2日かかります。
ローテーションさせずに毎日同じ革靴を履いてしまうと、汗が靴の中に残って靴の中が常に高湿度となります。
雑菌、カビが大繁殖して嫌な臭いの原因となってしまいます…
革靴のローテーションが大切な理由についてまとめた記事はこちらで紹介しています。
おしゃれな革靴を購入して、毎日履くんだ!とテンションが上がっているそこのあなた。気持ちはすごくわかりますが、ちょっと待ってください。同じ革靴を履き続けると、革靴の寿命が短くなってしまいます…お気に入りの革靴を長く履く[…]
定期的にお手入れする
革靴を履いて外を歩くと汚れやホコリが付きます。
汚れやホコリが付いたまま放っておくとカビやシミの原因になります。
また革靴を履いていなくても、ずっと置いておくと革が乾燥してきます。
革が乾燥するとヒビ割れの原因になってしまいます。
カビやシミがひどくなってしまった場合、クリーニングすることで復活する可能性があります。
靴クリーニング「くつリネット」で実際に革靴をキレイにしてもらったレビュー記事をこちらでまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
靴のクリーニングサービス「くつリネット」を実際に使ったので、ビフォーアフターの写真とともに本音でレビューします。 「クリーニングで靴の様子がどれくらい変わるんだろう?」 「靴のクリーニングに興味があるから、評判が知りたい!」[…]
革靴の寿命はいつ? まとめ
革靴の寿命、修理や買い替えの目安、寿命の伸ばし方を紹介しました。
革靴のお手入れをしっかりしていると、愛着が出てきます。
それでも寿命を迎えたら、無理して使い続けずに修理するか買い替えて供養してあげましょう。
革靴って、雑に履いたり脱いだりされがちです。しかし、革靴は正しく履き脱ぎしないと靴を傷めますし、周りの見ている人から「ダサッ…」と思われます。 「革靴を痛めない履き方、脱ぎ方ってどうしたらいいの?」 「わざわざ靴紐ほ[…]
もう履けないかも…と思っていた、あなたの大切な靴が蘇ります。
年間35,000足以上のクリーニング実績!
ネットで注文して、家に居たままクリーニングに出せる。
実際に「くつリネット」を利用した革靴のビフォーアフターをこちらの記事で紹介しています。
靴のクリーニングサービス「くつリネット」を実際に使ったので、ビフォーアフターの写真とともに本音でレビューします。 「クリーニングで靴の様子がどれくらい変わるんだろう?」 「靴のクリーニングに興味があるから、評判が知りたい!」[…]
革靴についてもっと詳しくなれる記事は以下にまとめています。